ぜんそく征服ジャーナル

147号

【手記】K君のお母さん                          



三男のKが、喘息性気管支炎といわれたのは、3年前の1才半の時でした。曾祖父が喘息であり私たちも簡単に遺伝だ、体質なんだと、それ程にしか考えていませんでした。決まりきった薬をいただき、「風邪をひいたから喘息がでたんだ。風邪をひかせないように。」と厚着をさせ、少しヒューといっている時には安静に過ごさせていました。

それから私が勤めに出る様になり、1才10ヵ月のKを保育園に預けることになりました。大きくなり体力がつけば治ると家族が思っていたのが2才になり3才になって、どんどんひどくなっていったのです。

3才半の6月に初めて入院しました。梅雨時だからと思っていた喘息も冬になっても良くならず、通院でも吸入、点滴をする回数は増えていったのです。4才過ぎた2月からはほとんど病院生活になってしまいました。発作も治まり喘鳴もとれて退院しても一晩家に泊まれば次の日には、又発作が出るという状態なのです。

「どうしてなんだろう。なぜ良くならないんだろう。」と思いながらも、毎日が爆弾をかかえているようで、病院に入る方が本人も家族も安心している状態だったと思います。でも私が勤めているので付添いも主人や姑らと交替であり、Kの不満や不安がどんどん大きくなっているのはわかっていました。

5月に私が休職し、Kに付き添いました。発作の軽いうちに病院に向かうのですが、悪化し呼吸困難になりました。酸素吸入をするのですが、うまく吸えず一晩「苦しい、苦しい。」と声をはりあげて訴えるのです。ソルコーテフも効かないのです。

背中をたたいたり、水を飲ませたりしながら「どうしてこんな風になってしまったのか。」と悲しくてたまりませんでした。代われるものならと思ってもどうしようもないのです。明朝、酸素テントに入れられました。Kは不安がり、私も一緒に中に入ったのですが、白い霧の中で、汗だくになり「もう二度とこんなとこには入らない。こんな苦しい目にはあわせたくない。」と涙を流して強く思いました。

医師からは、重症難治性だから症状が良くなっても1ヵ月の入院をするように勧められました。でも断りました。こんな治療だけでは、いつまでたってもこのままでいつ治るか、わからないと、疑問に思っていたからです。

それに、知り合いの方から久徳先生の話を聞き、喘息ジャーナルを読ませていただいたので、早く久徳先生に診ていただきたいと切望していました。

もう何ヵ月も前に久徳先生の事は知っていたのですが、一晩で発作の出る状態では名古屋まで行く事も出来なかったのです。でも、酸素テントの中で、「もう久徳先生の所へ行くしかない。行かなければ治らない。」と考えていました。

退院した次の日、入院の支度をして、初めての道を運転しました。Kには、「今度は違う病院だよ、久徳先生に診てもらえば治るんだよ。」と何度も言いきかせました。もちろん私自身もそう信じていました。

あいにく病室はいっぱいという事で、入院の予約だけをして薬(ぜんさん)をいただいて帰りました。でも不思議なことに夜になっても、ヒューもゼーもないのです。こんなにも薬は効くものなのかと家中びっくりしました。

10日程して軽い発作が出、受診しましたが、次の日には入院する事もできました。

ジャーナルで読んではいたけれど、ここでの入院生活はどうなのだろうと心配でした。全然違うのです。ベットの上に寝ころんでいるような以前の入院生活とは全く違います。幸いKは発作もなく、点滴、吸入を少しの間続けるだけでした。その他の時間は、「公園でもどこでも外に遊びに行っといで。」と重和先生にいわれました。親子で遊び鍛練、冷水浴もやる気になるようほめておだてて、ガミガミ言わないようにしました。Kも他の方との生活で、集合時間を意識し守ることや、鍛練、減感作の注射も頑張るしかない事を感じてくれました。又、外来学習をさせていただいたり、ビデオを見たりと、喘息について勉強しました。

Kの喘息は家族の喘息に対する不安がそのまま出ていることを知り、家族で仕組みを覚え、過保護であったことを話し合いました。恥ずかしいことに、次男も喘息がありKほどひどくないにしても、本当に私達の育て方に間違いがあったとはっきり教えられたのです。「母原病」の本を読んで、子供が喘息になったのもあたりまえと思い当たる事ばかりなのです。私自身が後向きな性格であったと感じました。

これからは、今までの生活を改め家族で鍛練に励み、やる気のある前向きな生活ができるように子供達と努力したいと思っています。酸素テントでの苦しみを忘れない様に又、先生や看護婦さんの励ましや教えを忠実に守り完治を目指したいと思います。本当に久徳クリニックに出会えて良かったです。どうか先生方、今後共御指導下さい。よろしくお願いします。

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